ドリフターズ命名由来
前提条件として知っておくべきこと
志村けんを除くドリフターズのメンバー(荒井注を含む)の芸名を命名したのは、事務所の先輩であったハナ肇。なんでも、宴会の席で適当に命名したらしいのですが、先輩の命令なので、拒否する訳にはいかなかったようですよ(いかりや長介、高木ブーともに、著書の中で「適当に付けられた」「いかりや長介という名前に、自分の思い入れは全く無い」「ブーと決まった瞬間、これで俺は一生ブーかと思うと目の前が真っ暗になった」とか、そんな感じの、かなりネガティブな表現が並んでいましたような記憶があります。少なくとも、この2人にとっては歓迎できる名前ではなかったようで)。
本名は碇矢長一(いかりやちょういち)なのですが、この名前の最後の「一」という字が、「最後、止まるのがよくない」とハナさんからダメ出し。で、「介はスケーって伸びるからいいだろう」とか、そんな感じで「長介」という名前を与えられたそうで。
ハナ肇は「水にちなんだ名前をもつ芸人は大成する」というジンクスを信じていたらしく、「水の関係のある芸名はいいぞ。注はどうだ(‘さんずい’が付いているので)」とか、そんな感じで命名したそうですよ。
本名・仲本興喜(こうき)の「こうき」が気にいっていなかったらしく、仲間には「こうじ」と呼ばせていた。で、飲み会の席でそれを聞いたハナさんが「‘こうじ’の漢字は工事にしなさい」とツルの一声!で、その名前に決定!
若しくは「それにしてもお前は、いつも体が(怪我することが多かったので)工事中だな。よし、お前は芸名を仲本工事にしなさい。」と言われ、そうなったという(高木ブー証言)
元々、ドリフターズ内では「カトちゃん」と呼ばれていたらしく、ハナさんの「お前は普段、何と呼ばれている?カトちゃんか?なら、加藤茶でいいや」とか、そんなアバウト感満載な理由で決まった模様です。
……というのが『だめだこりゃ』『第5の男』に書かれていたような内容なのですが、彼に関してもWikipediaを確認してみたら、
「芸事で飯を食っていこうとするのなら、水にかかわりのある芸名にしたほうがいい。お前は、みんなから、<カトちゃん>って呼ばれてるんだから、加藤茶にしなさい」
との記述が。荒井注同様、一応は水にまつわる思いも絡んでいたようで。
で、問題の高木ブーなのですが、彼は元々その体型から「ブータン」などと呼ばれていたらしいのですよ。で、加藤茶同様、ハナさんからの「お前は普段、何と呼ばれている?ブータンか?じゃあ、お前はそれでいいや」という、アントニオ猪木が中西学を突き放したときと同じセリフでブーと命名したそうで。
ま、そのときの様子はこちらのページで高木ブー本人が語っているので、興味がある方は参考にするが吉だと思った。
本名・志村康徳。唯一、ハナ肇の手によらない芸名を持つわけですが、その芸名である「けん」というのは、彼の父親・憲司(けんじ)さんからとったものらしいです。
この芸名の由来になった父の憲司さん、志村けんが中学生の頃に交通事故に遭っていたそうなのですよ。で、後に後遺症で痴呆症になってしまったらしいのですが、その時の憲司さんの様子をギャグにしたのが「変なおじさん」だそうです……