男性医師喫煙率22%…耳鼻科は大幅低下

 日本医師会が7日発表した全国の会員医師を対象にした喫煙意識調査で、4年前に比べ男性医師の喫煙率が27.1%から21.5%に低下し、特に喫煙と関係の深い疾患を担当する医師などの禁煙傾向が目立つことが分かった。米国や英国に比べると高いが、一般国民の半分以下の水準だという。

 診療科別の喫煙率は、呼吸器科が14.9%、循環器科が15.5%と特に低く、耳鼻咽喉(いんこう)科は4年前の33.3%から18.5%と大きく低下。肺がんや虚血性心疾患、咽頭(いんとう)がん、舌がんなどの診察で、医師自身が喫煙による健康被害の怖さを感じている実態を反映した形だ。喫煙率が高かったのは産婦人科(26.3%)、泌尿器科(26.2%)など。

 女性医師は全体で6.8%から5.4%に低下した。

 また「医師は喫煙すべきでない」と考える割合は、男性が74.5%、女性は80.4%だったが、「患者は喫煙すべきでない」はそれぞれ49.4%、52.2%だった。

 院内を全面禁煙にしている割合は4年前の35.7%から54.2%に増加した。

 調査は2月から7月に実施、全国の医師3633人(男性2432人、女性1201人)の回答を分析した。